災害時調理01 白米を炊く!

災害時調理の第一弾、まずは「ごはん(お米)」ですよね。
ホッコリ美味しいご飯が炊ければ、少しの温かみを感じられるかも。厳しいさなかでも、できれば欠かさず大切な人に手渡してあげたいものですね。
実はこのポリ袋ご飯炊き、手持ちの資料通りにやってもなかなか上手くいきませんでした。試行錯誤の末ようやくホッコリご飯に。そのあたりのポイントを交えてご紹介します。平常時に何度かやっておくことをお勧めしたいです。
≪1.ポリ袋調理の特徴≫
そもそもの話なのですが、ポリ袋調理のメリットを整理すると下記のようになります。- 電気・ガス・水道などのライフラインがとまった時にも比較的簡単に調理でる。
- ひと鍋で栄養バランスのとれた暖かい食事を複数種類同時に調理できる。
- 調理用水を最小限で済ますことができる。
- 洗い物を最小限で済ますことができる。
- 衛生管理面で優れる。
- 湯をわかせる道具とポリ袋は必須。
湯を沸かすのに一番手軽なのはやはりカセットコンロやキャンプ用のバーナーでしょうか。備えがあると良いですね。七輪やバーベキューコンロでも可能です。何もなければたき火になるかも知れません。そうなるとお手軽とは言えませんが、いずれにしても20分間沸騰を維持できればお米は炊けます。
あとは炊く料理の量に応じた鍋的なものが必要になります。当然ですがポリ袋で直火はNG。湯せんにします。ポリ袋は高密度ポリエチレンと表記のある厚手のものが推奨です。漏れてしまうと元も子もありません。耐熱温度は100℃なので、油を多量に含む食材の調理には向きません。
≪2.お米と水の量≫

他に方法がないか調べると、吸水させた米と同体積の水を入れるという先人の知恵がありました。つまり左の写真のような状態です。何かしらコップのような容器があれば、吸水させ水をきった米を入れる⇒同じ容器で水を測りいれる⇒という流れで、芯なくほっこりお米を炊くことができます。写真は一人分120mlの線を引いて目安にしていますが、小さめのコップすりきり一杯にした方が作業がはかどります。この時お米を30分程度吸水させること、カップにお米を押し込まないこと、そして一人分ずつポリ袋に入れることがポイントです。
≪3. ポリ袋への入れ方・結び方≫

しっかりと空気を抜きましょう。温まると空気が膨張して袋が浮きあがります。鍋(湯せんの水)の容量に対して入れる袋が多い時は、ごっそり袋が浮きあがり湯せんに影響が出かねません。あまりナーバスになる必要はありませんが、できるだけ空気は抜きます。

そしてポリ袋の上のほう(口に近いところ)を結びます。図の③のように余裕がない状態で結んでしまうと、空気で膨れた時にパンパンになり危険なだけでなく、汁ものの場合は結構開封しにくくなります。ごはんの場合はふっくら炊けません。
結び目はぎゅーっときつく結びます。 中の水が漏れたり、逆に湯せんの水が入らないようにします。
≪4. 火にかける≫

≪5. 蒸らし時の処理≫

≪6. 盛りつけ≫
盛りつけという程のこともありませんが、ポリ袋を食器にかぶせるように使えば、洗い物は最小限で済みます。お皿よりも深さのある大きめのコップや深めの小鉢のほうがポリ袋をかぶせ易いですね。袋の上から握っておにぎりにしてしまう手もあります。お水の量を増やせばおかゆにもなります。 今では我が家の炊飯器で炊くよりも、ポリ袋で炊いたご飯の方が美味しい程の出来になって参りました。ポリ袋調理ごはん編は以上です。次回は具だくさんお味噌汁です。